お客様の髪を切らせていただくということ。
僕ら美容師に与えられた使命だということ。
髪は時間と共に成長していき、その人の1番傍で人生に寄り添うもの。
そこにはその人にしか分からない様々な物語があって、嬉しいこと、悲しいこと…
そんな大切な想いが積み重なったもの。
僕ら美容師はそこにハサミを入れて切り離す。
たかが1秒足らずの時間で、何千、何万時間積み上げた想いを切り落とす。
その切り口や切り落とされた髪に幸せが宿るのか、残酷さが残るのか、
僕らの想いがそこに宿るかだと思う。
お客様のことを全て理解して気持ちを汲み取ることは出来ない。
ただ寄り添うことは出来ると思う。
髪を切った瞬間からお客様の新しい物語が始まっていく。
そこにお客様の笑顔が想像出来る、そんなハサミの入れ方をしたい。
僕らが忘れてはいけないこと、
それは1人1人大切な想いがあるということ。
ヘアスタイルを作るということは、その人の未来を作るかもしれないということ。
僕はそんな覚悟を持って、ハサミ握りたい。